中小企業や個人事業主にとって、自分の価値を上げ、自分から売り込むことなく、相手から高額な料金でもあなたの商品やサービスを購入したいと頼まれる。
最終的には自分から無理に売り込まなくても、単価が高くても「売れる状態」をつくりたいものです。
では、そうするためにはどうしたら良いのか?
今回は、自分を高く売ることでビジネスを軌道に乗せて、利益を上げるために必要な方法についてお伝えしていきます。
目次
なぜ、自分を高く売る必要があるのか?
今や、昔と違い、少人数や一人でも起業をしてビジネスを始める方が非常に増えております。
時代の流れもありますが、起業しやすい環境が整ってきているのも背景の一つにあるかと思います。しかし、起業したからといって事業が上手くいくかどうかは全く別の話です。
中小企業や小さな会社、個人事業主でやっていくには、一見簡単なように見えても、何も考えずにビジネスをやれば思うように売上が上がらなかったり、肝心の顧客が獲得できずに悩んでいるという方も決して少なくはありません。
また、顧客を獲得したいが為に、自分の得意分野とはかけ離れたビジネスに手を出したり、顧客やクライアントの思うがままに要求を断れずに仕事を続けてしまい、結果的に御用聞きで単価も安く仕事をしてしまっているケースが多いです。(いわゆる何でも屋の状態…)
果たして、これで本当に良いのでしょうか?
本来、独立起業した当初は「自分がやりたいことでお金を稼ぐ」「会社員と違って時間も自由になる」といったことを描いてはじめた人も多いのではないでしょうか。
しかし、現実に自分でビジネスを始めてみたら思うように儲からないし、そのわりに忙しかったり時間が捻出できずに休みもない。
そうやって悩んでいる中小企業の経営者や個人事業主は数多くいます。
創業当初やスタートアップで一時的に辛い思いをしてビジネスを軌道に乗せるにはこういった経験も必要ですが、これが何年も続くようであれば何かしらあなたの取り組んでいることが間違っているかもしれません。
そこで、まずは「自分を安売り」していないか疑ってみましょう。
例えば、顧客を獲得したいが為に異業種交流会や見込み客が集まる場に出向いて、人脈を拡げている経営者がいますが、こういった場で顧客を獲得できることはほとんどありません。
異業種交流会やターゲットが集まる場に出向くこと自体は悪いことではありませんが、こういった場で「自分を安売り」してとにかく何でもよいからと仕事を獲得しようとすればするほど上手くいかないものです。
また、やたらと自分の価値を下げてしまい、顧客に言われてもいないのに「安くやります」「何でもやります」と言って営業している経営者もなかにはいますが、見込み客が求めているものは決して値段だけで決めているわけではありません。
あくまでも、「自分にとっての悩みが解決できるかどうか」お金を支払うことで「メリットがあるかどうか」で判断しています。
その心理を理解せずに、断られるのが怖いからと自分からサービスや商品の価値を下げることはご法度であり、経営を圧迫しかねない極めて危険な行為です。
もし、これまでに経験があるようであれば辞めましょう。
自分を高く売ることができれば単価が上がり、利益が増える
当たり前ですが、自分の価値を高めたり、自社の商品やサービスの価値を磨き続ければ単価を上げることができます。
そして、単価が上がればそれに応じて売上が上がっていきます。
大企業と違って、お金もリソースも限られている中小企業や個人事業主は、単価が安くては駄目です。
ビジネスを軌道に乗せていくためにはむしろ、単価をいかに上げていくかが大切です。
特に、一人でやっているビジネス、コンサルタントやコーチ、士業やパーソナルトレーナーの職種であれば一人でサポートできるクライアントの数は限られています。
なぜならあなたの身体は一つだからです。
こういった職種で、サービスの質を落とすことなく、何百人も何千人もサポートすることが不可能です。しかし、現実は自分のサービスの単価が低いが為に、忙しいわりに全然利益が上がっていなくて悩んでいるケースは多々あります。
もし、あなたがコンサルタントや士業、講師業など一人でビジネスを行っている場合は、現在の単価が安過ぎないか価格をチエックしてみましょう。必要以上に安く単価を設定しているケースが多いものです。
一人あたりの単価が月額1万円で10人をサポートすれば月の報酬は10万円ですが、一人あたりの単価を月額10万円にして10人をサポートすれば月の報酬は100万円になります。
実に10倍の報酬の開きがありますが、自分を高く売ることが出来れば後者が可能になります。
目指すべきは、安くして多くの顧客を集めるよりも、「高くて少ない顧客でも売上が上がる仕組み作りです。」
これは非常に重要ですので、何度も繰り返し言いますが、いかに1円でも高く売ることができないか考えてみましょう。
高く売ることは難しいことはではない
こうやって商品やサービスをいかに高く売ることができるかが大事だと話すと、そんなに簡単に高く売ることはできないという方がいます。
ここで大事なのは、いきなり1万円や2万円の値上げをしろと言っているのではなく、今よりも1円でも10円でも高く売ることはできないか考えてみましょうということです。
単価が安くて悩んでいる経営者のなかには、現在の商品やサービスの単価が安くなっている傾向が強く、自分を必要以上に安く売っているケースが多いからです。
また、値段設定も意外に適当だったり、同業他社がこれぐらいの料金だからと、なんとなく値段を設定していてそのまま何年も同じままということも少なくありません。
こうなると、自分で単価が安くし過ぎていたことすら分からなくなってしまいます。
少し客観的に見て、「見込み客ならあなたの商品をいくらで購入するか」という俯瞰した気持ちでチエックしてみるようにしましょう。
自分を高く売ることのメリットとは
自分を高く売り、顧客からあなたの会社の商品やサービスを購入したいという状態を作ることができれば、必要以上に安く売る必要もなければ、無理な営業行為からも解放されます。
しかし、単に今の単価を上げれば良いという話でもなく、当然ながら値段に応じた価値が商品やサービスにあるかが大切であり前提です。
そうじゃないと、高額商品を高く売りつけだけの詐欺に似た行為になってしまい、ビジネスが軌道に乗るどころか経営の危機に直面してしまいます。
あくまでも、顧客に満足を与える価値があってはじめて、「自分を高く売る=高額な商品が売れる」に繋がります。
まとめ:中小企業や個人事業主=経営者が看板!自分を高く売ることで利益が増える
中小企業や個人事業主は、経営者自身が商品であり、いわば看板です。
その看板が安ければ、当然のことながら顧客にも言い方は悪いですが、いつでも他の会社と取り換えが可能な都合の良い取引相手と思われてしまいます。
こういった御用聞きや何でも屋で終わってしまっては、本当に自分のやりたいこと、得意なことで顧客をサポートすることも難しくなります。
しかし、自分を高く売ることができれば、顧客もそれに応じて対等な関係で取引をしてくれるようになり、この会社にしか頼めないという信頼に変わります。
果たして、どちらが良いでしょうか?
自分を高く売ることでビジネスを軌道に乗せたいのであれば、今日から安請け合いや自分を安く売るのは卒業しましょう。
高単価に変身すれば必ずビジネスは軌道に乗っていきます。